不倫発覚後の夫婦修復/再び向き合うために気を付けること

「妻・夫が不倫をしている!」と気づいた時、パートナーが許せなくなり、離婚に踏み切る方が多いと想像されるのではないでしょうか。しかし、当社にご相談いただく方の中には、気持ちの面や様々な事情から「相手と別れさせ、もう一度パートナーとやり直したい」という意向を持つ相談者の方も少なくありません。

前回のコラムでは「アナタが別れてくれなくても/パートナーを取り戻す方法」と称し、不倫相手と完全に別れさせた上で、もう一度パートナーとの関係の修復をしていくための方法について、法的な側面からお話ししました。
不倫発覚後は、過去、現在、未来の夫婦・家族のあり方や現在の問題に対する解決方法への葛藤や不安などから様々な考えや想いが渦巻き、それぞれが精神的に不安定な状態となります。今回は、それを乗り越え夫婦関係の修復に向け、心理的な側面から、乗り越えるべき「壁」、気を付けるべきことについてお話しします。

1.不倫をした側とされた側の気持ちの間にある壁

不倫が発覚したのち二人で話しあい、もう一度やり直そうと決断しても気持ちの面ではすぐには以前のようには戻りません。なぜなら、不倫をした側は、どうしても「謝るだけ謝った」「反省した」「もう二度としないと約束した」といったことを実行することで、「自分の立場でできることはしている」と思うようになっていきます。その反面、パートナーに対して負い目を感じてしまう心理も存在し、無意識に遠慮や引け目を感じてしまいがちです。このため、十分反省し、誠意を示して謝罪したはずなのに、何か衝突があるごとに「不倫の事実を蒸し返して怒りをぶつけられる」「自分の掘り返されたくない痛いところを突いてくる」そして「自分の立場でできることはしてきたのにこれ以上どうしたらいいのか」「これがずっと続くのか」という気持ちとなります。

一方で不倫をされた側は、もう一度やりなおそうと決意はしたものの、不倫をした事実は決して心から消えるものではありません。何かことあるごとではなく、日常的にパートナーの不倫の事実が頭をかすめ、心に苦しみを感じながらパートナーとの暮らしを継続します。ですから、「自分の苦しみをわかってほしい」「心のトラウマを理解してほしい」「心の傷を癒してほしい」と求めますし、「自分の記憶を消してほしい」とさえ思うほどの気持ちを抱えるのです。

このため、夫婦の関係修復の過程において、一方が求めているものと他方が求められていると考える認識には大きな差異があり、不倫をした側は「謝罪・反省・贖罪」⇔不倫をされた側は「気持ちの寄り添い」という構図となるため、修復を行う上で大きな壁の一つとなります。

2.夫婦関係の修復にむけて意識を変える

この「壁」を乗り越えるためには、

 不倫をした側は負い目や引け目があることから、「また不倫の事実をもとにパートナーから責められている」と思ってしまうため、反射的に「謝罪」「反省」「言い訳」「訂正」などの行動に出てしまいがちです。しかし、これは心に傷を抱えたパートナーにとっては、「不倫によって傷ついた気持ちの理解やケアをしてくれないこと」に苦しみ、怒りを感じてしまっていることが少なくないため、気持ちの理解や受容、それに対しての対応を求めるパートナーに対しては、適切な行動とは言えません。まずは、意識してパートナーの話に目を向け、耳を傾け、苦しみを理解し、気持ちに寄り添うことが関係修復のうえで重要な礎となります。

 不倫をされた側は、どうしても精神的なショックから、何か自分の意図と異なる行動・言動があると、パートナーを不倫の事実と結び付け、憤りをぶつけてしまうことが多くなります。しかし、パートナーには「不倫の事実」を責め立てるのではなく、「自分の苦しみや悲しみ」「燻っている感情」「何をしてほしいのか」といった気持ちを素直にパートナーに伝えることが必要です。これを伝えることによって、パートナーの心の痛みを具体的に理解をしてもらう必要があります。「悪いことをした」「心を傷つけた」と思ってはいても具体的な心の痛みや葛藤、更なる不安などについては言葉で伝えないと伝わらないのです。夫婦であっても長年一緒に暮らしていても、心の深い部分については互いに相手を理解しよういう姿勢で言葉で伝え合わせないとわからないものなのです。互いに修復を目指し信頼関係を再構築しようとしても、悪循環とすれ違いからせっかく芽生えた修復の機会を壊してしまうことにもなりかねません。

3.まとめ

不倫後、もう一度やり直そうと二人で決意した以上、夫婦修復の過程に対しての互いの認識や取り組み方にすれ違いがある状態が続いては、夫婦の関係修復をするどころかさらに夫婦の溝が深まり互いが傷つけあう状況となりかねません。夫婦が修復していくうえで大切な基盤となることは、不倫をした側とされた側双方の修復過程においての認識に差異があることを理解し、それぞれの立場での想いを理解しあうことです。

「気持ちを素直に伝える」「相手の言葉に耳を傾け理解しようとする」といったことからまず始めて修復の基盤をつくることが夫婦関係を修復していくうえで重要なポイントとなります。

大きく傷ついた夫婦関係は、より強い結びつきや深い関わりの中で少しづつその溝を埋めていくことでしか、一朝一夕で乗り越えることはできません。どれだけ相手を思いやることができるのか、深い愛情をもって接することができるのか、今一度互いに考えることでより新たな夫婦関係が生まれていくことでしょう。
このプロセスを二人だけで行っていくことは、なかなか難しい場合が多く見受けられます。
そのような場合に、それぞれ個別に、またご夫婦揃っての場合を組み合わせながら、専門カウンセラーにカウンセリングを受ける機会をつくられることも、再修復の機会が迷い道に入り込み壊れていかないための有効な方法です。


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